第2回(2003/03/22)

 捕虜となった兵士がひざまずき、後ろ手に縛られ、敵兵が持つ銃剣で眉間を刺されている。何度も何度も。でもなかなか奥までは刺さらない。クォツ、グォツ、剣が頭骨にあたる音がしている。クォツ、グォツ、コァツ、ゴァツ。眉間をねらう剣先、血まみれの顏。敵兵のねらいが正確じゃないから、何か所もパックリと生々しい傷口があいて血が噴き出す。でも頭骨はつきやぶれない。血まみれの兵士は小さくうめくだけで、悲鳴などあげない。思うようにいかず苛立つ敵兵は、癇癪を越し、兵士の肩を銃剣で一突き、そのまま仰向けに倒し銃で兵士の心臓を撃つ。一発、ヴァス。二発、ヴァス。三発、ヴァス。その度にはずむ兵士の身体。まるで頭骨の奥を刺すことができなかった敵兵をバカにするかのように。もう生きてはいない兵士。でもその赤く、傷ついた顏はとても誇らしげで、実際、笑いすら浮かべていた・・・。

 まったくいやな夢でした。超リアルでしたから。リアル過ぎ、夢として。目、そらしちゃいましたよ、顏を刺されてる時。しかもこれ昼寝ですからね、まっ昼間!うっかりしすぎ。

 世の中ではポテチ食べながら見る戦争が始まっちゃいました。まぁ、あまりこの場で政治的なことは言いたくないし、よく知らないからアレだけど、ただアメリカを支持するっていうことで日本もテロなんかの標的になっちゃったってのは事実なわけで、いつ、どこでボン!とくるかわからないし、それは、リアルに感じておくべきことかも。でも覚悟もなく、なっちゃったって感じだからね。テレビで日本も警備体制を強化しましたなんてやってるけど、その映ってる警備員の中には、どう見ても“おまえ、アルバイトだろっ!”ってのがいるわけで、日給一万円前後で日々生活しようとしてんのに死んじゃったら、どう考えたって損でしょ。まぁ金の問題じゃないんだろうけど、アルバイト使っちゃダメでしょ。仮にオレがテレビで見た人がアルバイトじゃない人だとしても、あの顏、リアリティーないよ、アラブの人たちに比べたら。

 あとあの子供心をいつまでも忘れない軍事評論家たち。ホント楽しそう、ワクワクしてんだろうね。とは言いつつオレもどっかでもっとすごいシーンが映らないかなとか期待してる部分もあるし、どうしようもないっちゃ。一発東京あたりでボン!とないとダメなのかね?せっかく阪神大震災やオウム事件があったのに。こうゆう言い方は不謹慎か。でもこの二つの事件をリアルとして感じられなかったら、あんな遠くの国のしかも画面の中の戦争なんてゲームとたいした違いはないのかも。オレが昼寝で見た夢の方がよっぽどリアル。なんかこうゆうネタは常々書きたくないなと思ってるのだけれども、夢があまりにもリアルだったので、ついつい。

 しかも今これ、ドトールで書いてるんですけど、そんなオレ自身戦争状態に入っちゃってるし。ドトールの冷風作戦!あきらかに長居するオレに向かってクーラーの冷風が吹きつけてきてる。寒い!でもオレは負けない。未来ある子供たちのためにも、人間の盾としてガンバらなくちゃ!でも寒い!間違ってる!確かに180円のコーヒー一杯で5時間もねばるなんてアレだけど、そのためにクーラーつけたら余計電気代がかさむでしょ、一杯50円ぐらいになっちゃうよ。寒い!NO WAR!STOP THE クーラー!眠ったら負けだ、また変な夢見ちゃう。ヤバイ!オレの手が小銭へ。もう一杯飲む気だ、でも一杯50円ならいっか。50円玉片手に、「すいません子供たちに未来を」

第1回/ 第2回/ 第3回/ 第4回/ 第5回/ 第6回/ 第7回