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【第10回】つづきかもフレッシュ!

 ンマンマ。目が覚めると夢の中だった。だってあきらかに体重13gだし見た目魚類っていうか両生類、カシューナッツ、子ブタ、子ザル、あっ人間っぽくなった。暗い海の深海魚気分で食うに困らぬ生活もグルゴボなんて音と共に終りを告げ、やけに白くてうるさい世界に放り出された僕はゲッと言う間に3歳でクルクル回るイスでグルグルな僕に向って「あのねお母さん、この子もうダメ」って言う医者を殴るには僕はあまりにもグルグルでじゃ母さんお願いします!って思って母さんを見れば母さんは母さんでグルグルにぎった拳を愛に変えて僕を守ってくれるからそれはそれで幸せなんだけどあの医者は殴っておくべきだった。8歳で僕は近所のペットショップのハムスターと結婚して妻と毎日クルクル愛を誓いあってたまには店員の目を盗んで外出してそんな妻が7個も子供を産んで3日後に全部食べちゃった時僕もいつ母さんに食べられちゃうんだろうと思ったしでも子供は食べ物なのかどうか僕には判断できないのでとりあえず妻とは別れることにしてそっと下水の配管に逃がしてやる。この街もいつしか尾のないハイブリッドドブネズミにあふれ黄色いひまわり畑でビッグマザーは気分次第で自分の子供を食べるある意味人間っぽい世界を元夫として複雑な気持ちのまま15歳。

 麻のおい茂る草原で僕は煙りに包まれながらキツネ女イザキの黒まん術の儀式を受けるがイザキは友達の兄貴の彼女だから危険な香りプンプンそっこう我に帰ってイザキの胸にザックリ言葉を刺して僕は逃げるけどもちろんイザキはラリっててロレロレ追って来れないし僕もロレロレ逃げるんだが戻るんだかで二人してロレロレダンス。ひとしきりダンスで汗をかいてふと見ればイザキはいつの間にか裸でバッたり大の字で寝てるから麻の草原に火を放って大文字焼き。この煙りはいつしか世界をあおってイザキ復活黒まん術なユートピア出現を僕はこの目で見ることは出来そうにないなと思いつつ海岸の岩陰に流木と貝殻で作った基地へと避難。

 ここには僕の宝物がぎっしりで棚の左からロシアの練乳、ガラス玉、カニのはく製(中身入り)、ラッコの死骸、ドザエモンの死骸、イカの目、ユミちゃんのナプキン、母さんのナプキン、万引きしたタンポン、缶、あと床下の穴の中にはインド人。このインド人はインド人と言っても日本人で名前はニラサワだけど面倒臭いのでインド人って呼べばハイって答えるのでインド人。なぜこのインド人がここにいるのかと言うと、僕がこの基地を作って5日後に「迷惑はかけないから」とやって来て僕の知らぬ間に床下に穴を掘って「掘った分僕が埋まるから」と穴の中に入ってもう三ヶ月が経つけど、どんどん痩せていくから穴がスカスカで危なくてとても迷惑。そんなインド人が屁をこいた。「・・・ガス臭い!?」そこで目が覚めた俺はタバコを吸うことにする。

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