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【第22回】西荻の文句なし第1位「戎」


 近所のおすすめ店もいくつか紹介してまいりましたが、そもそも僕がこの街に住もうと思ったきっかけになった店がここです。この「戎」があったからこそ西荻窪に住もうと思ったぐらいなんです。西荻に住んで一人で戎に飲みに行く、行きつけの焼鳥屋なんての憧れたんですね。だから一人でよく飲みに行きました。今よりもナイロンに入る前の方がよく行きました。その頃の方がバイトもしてたし、飲みに行く時間もあったし。

 戎は駅を挟んで北と南にそれぞれあるんですが、僕は北の本店?の方によく行きます。調理場を丸く囲んでカウンターがあって、その周りに小さなテーブル席が二つ三つ、小上がり席が二つぐらいあるんですが、僕は一人なのでカウンターに座ります。そして瓶ビール(サッポロラガー)と焼鳥。焼鳥はタン、ハツ、カシラ、ナンコツ、レバーと定番なのに加えて、好きだったのが砂皮(砂肝の皮)。でもこの砂皮はすぐ品切れになっちゃうんです。まぁ砂皮に限らず色々なメニューが品切れになるんですが、この品切れが戎の最大のポイントなんで、詳しくは来週。で焼鳥ですが、なんと言っても戎の焼鳥が一番です。肉がもっと大きかったり、比内地鶏がどうしたとかそんなお店もあると思いますが、この戎の焼鳥が僕には一番美味しいかと思います。 

 他には、煮込み豆腐、イワシコロッケ、水餃子、レバ刺し、ブロッコリー、ポテトサラダ、残念ながらレバ刺しは今はないんですが、ところでイワシコロッケってわかります?イワシのつみれを揚げたものだと思うでしょ。違うんです。普通のポテトコロッケに開いたイワシを乗っけて揚げたものです。握り鮨に例えるなら、ジャガイモのシャリにイワシをネタとして乗っけてそれを丸めてパン粉をつけて揚げたものです。でかいですよ女性の握りこぶし二つ分ぐらいありますから。お腹がすくとよく頼んでました。(つづく)



写真=戎(西荻南口店、この日は北口店定休日)の焼鳥(レバーとカシラ)とビール

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